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ドイツとその周辺の本の話 1
2012-03-05 Mon 22:08
アニメ世界名作劇場「ピーターパン」の第一話で、ウェンディーたち三人は、夢で見たピーターパンのことを調べるべく、裏路地にある薄暗い古書店を訪れる。そこらじゅうに大きな本が山のように積まれ、まるで迷路にいるかのようにその合間を縫って歩く。店主であるおじいさんはその中に埋もれるようにして、虫眼鏡を使ってなにやら本を捲って調べ物をしている―。思えば、病弱で小学校を休みがちだった子どものころに、母が借りてきたレンタルビデオで見たこのシーンが、私の書店に対する、いわば根っこのイメージになっている。
昨年10月までドイツへ留学していた折に、ロンドンへ旅行した。そのとき訪れたHatchardsという書店には、その雰囲気があった。ロンドンで最も古く、王室御用達のこの書店には、格式の高い、しんとした、少しだけ背伸びをさせられているような、むしろ居心地の悪いような、緊張を誘う雰囲気があった。
そのころはちょうど、Penguin BooksからMini Modern Classicsが創刊されていて、フィッツジェラルドの”Babylon Revisited”(バビロンに帰る)や芥川龍之介”Hell Screen”(地獄変)、カフカ”In the Penal Colony”(流刑地にて)、イタロ・カルヴィーノ”The Queen’s Necklace”などの世界の名作・古典文学が、文庫本ほどのサイズで売り出されていた。ペーパーバックという、文庫新書に相当するかたちがあってなお、新たに廉価版を打ち出すのは、また一つの流れなのだろう。
日本における由緒正しい文庫といえば岩波文庫が挙がるだろう。その岩波文庫がモデルにしたというのが、ドイツのレクラム文庫だ。サイズもほとんど同じで、ジャンルも、文学・哲学など同じ。特に、ジャンルごとにテーマカラーを設けているところもレクラム文庫を踏襲している。半年ほど前、ようやくサリンジャーの”The Catcher in the Rye”がシリーズ入りした。真っ赤な表紙の「ライ麦畑~」はなんとも奇妙な印象を与える。

今回、ブログの記事には「遡」の構成員の一人である関が筆を取った。1年という短い期間ではあったけれど、ドイツ・ハンブルクへ語学留学して、そこで見聞きした、ドイツとその周辺における本をめぐる環境について、複数回にわたって私見で書いてみようと思う。



Penguin Mini Modern Classics:
ttp://www.penguinclassics.co.uk/nf/Search/AdvSearchProc/1,,S574,00.html
Reclam(レクラム文庫)
ttp://www.reclam.de/
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別窓 | 執筆者:関圭介 | コメント:0 | トラックバック:0 |
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