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ドイツとその周辺の本の話 2
2012-03-09 Fri 21:35
“Naokos Lächeln”というのが、ドイツ語版での「ノルウェイの森」(村上春樹)のタイトルで、直訳すると”直子の微笑み”である。どういった経緯で翻訳時に改題されるのかは知らないが、なにもドイツに限ったことではない、日本でだって、多くのハリウッド映画が妙なタイトルで量産されている。ただ”直子の微笑み”はいくらかセンスを疑うけれど。
ところで、ドイツの書店Thaliaで目にしたのは、ドイツの作家と同じようにアルファベット順に並べられた、ポール・オースターやソウル・ベロウ、ジョン・アップダイク、オルハン・パムク、マリオ・バルガス・リョサ、ガブリエル・ガルシア=マルケス、それから村上春樹らの作品だった。”Roman”(小説)というジャンルには、作家の国籍や母語は関係なく、単に「ドイツ語で出版されている」ことが条件で作品が並ぶ。この区分を日本の書店でもぜひ取り入れればいいのにと思う。日本で流行らないとされる海外文学の問題点は、訳語の調子の読みづらさでも描かれる不慣れな文化でも、本自体が高価であることでもなく、ただ普段目につくところにないからではないだろうか。
ユーロ圏における日本文学の人気は、周知の通り、村上春樹が筆頭に挙げられる。ドイツでもほとんどの長編が翻訳され、ベストセラーとなった「1Q84」も最新作まで出版されている。彼の次となると、差はずいぶんひらく。書店に並んでいる作品から見れば、次はよしもとばななか川上弘美が挙がるだろうか。
そもそも、ユーロ圏におけるジャパン・カルチャーはほとんどの場合「Manga」を指す。その市場は私たちが考えているよりもずっと大きく、日本の漫画・アニメは次から次へと翻訳されて、興味のある若者たちの手に届く(ときには違法に)。 留学時に知り合った国籍さまざまな友人に「知っている日本の漫画・アニメは?」と聞くと、ナルトやドラゴンボールといったタイトルが答えるが、なかには「いちご100%」や「ちょびっツ」なんて名前も聞く。ただ、そろそろMangaの市場も飽和状態ではないかとも思う。流行がはじまって次から次へと翻訳が出たが、期待ほどの盛り上がりは見られない。実際、私の留学していた1年間でMangaの売場が縮小された書店もあった。ちょうどこれからが、選択される時期なのだろう。
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別窓 | 執筆者:関圭介 | コメント:0 | トラックバック:0 |
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